不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

連休派観劇日記

 考え事をしてしまい、うまく眠れず、10時過ぎにようやく起床。映画を見に行くつもりだったが、今日は映画の日だと気づく。もちろん1000円になるのはうれしいし、たくさん見たいのだが、普段来ない人が来るのだから混雑が予想される。その中に入っていく気がどうしても起こらず、出るタイミングを逃せば逃すだけ、席は埋まっていくのだから、さらに行く気にならず。
 ふとTwitterを眺めていたら、知人が六本木ヒルズで行われるフリーマーケットに出店する事が呟かれていた。フリーマーケットにはあまり興味がないが、その人たちが出す本には興味があるので、訪ねてみる事にする。
 渋谷からバスで六本木ヒルズまで。中央の広場で小規模ながら行われていたフリーマーケットはぼちぼちの人出。目当ての店へ直行し、採算度外視の破格の値段の本や雑誌、CDを購入し、少し談笑してから、さっさとその場を離脱。古奈屋カレーうどんを食べて、六本木からも離脱。
 渋谷でコーヒー飲みながら、次の行動を考えていたが、何をするにも中途半端だったので一旦家に帰って、ぼんやりと過ごす。
 夕方、再び外出、赤坂へ。ちょうど赤坂駅に着いたら、雨が降ってきた。俺は雨男であり、フリーマーケットに訪れた際も、店の人に「雨を連れてくるかと思いました」と言われ、「いや、これはイレギュラーの予定ですから、前から決まっていた夕方の約束の頃には降りますよ」と冗談を交わしていたのだが、まさかその通りになるとは思わなかった。とはいえ、移動時には雨が上がっていたので、被害は一切ないのだが。
 草太に誘われて、劇団☆新感線『港町純情オセロ』(脚色・青木豪/演出・いのうえひでのり)の観劇である。主演は橋本じゅん石原さとみ田中哲司。ハコは赤坂ACTシアターゲキシネやビデオでは何回か見ているのだが、生の親感線は初めて。
 シェイクスピアの『オセロ』を、1930年の日本の関西港町へ舞台を移した劇。主人公も肌の黒いムーア人から、日本人とブラジル人のハーフという設定に変わっている。大仕掛け、ロックテイストな曲の数々、キメ、なかなかにおもしろい。
 ただ、1600年代の外国における黒人と、戦前の日本におけるハーフの境遇とでは、ずいぶん温度差があるように感じられた。たしかに差別・迫害の記憶から猜疑心や嫉妬心が燃えさかり悲劇を生むのは一緒の構造になるが、土台の歴史の違いと言えばいいのか、カオスを生む熱量がずいぶん違う。わざわざその時代の日本に置き換える事で浮かび上がってくるものは特にないのだ。そこを支えたり、底上げする何かが欲しかった。
 鑑賞後、すっかり雨は上がっていた。新宿に出て、軽く夕飯を喰いながら感想を言い合う。
 帰宅。明日は出社だ。仕事あるのかな。