不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

もう泣かない

 文庫になった三沢光晴『理想主義者』をパラパラと読んでみた。三沢のプロレス哲学が詰め込まれた一冊で、暴露本や自伝と違い、真面目かつ真摯に語られており、三沢の人柄が伝わってくる。書かれている事は、それほど刺激的ではない。しかし、誰の言葉かで力が変わる。あの三沢が言っている、と思うだけでビッシビシに力が湧いてくる。言葉に力を持たせるには行動しかない。三沢は寡黙に、愚直にプロレスをし続けた。その言葉は重い、重いなぁ。

 プロレスには喜怒哀楽がたくさん詰まっている。あなたの求める喜び、興奮、明日への活力を養う何かがきっとあるはずだ。
 そして、その時、私は聞きたい。
「すごいでしょ、プロレスって」

理想主義者 (ランダムハウス講談社文庫)

理想主義者 (ランダムハウス講談社文庫)