不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

小説に酔う

 青木淳悟『四十日と四十夜のメルヘン』を読んだ。帯に「町田康氏、絶賛!」とあるので手に取ったのだが、あとで解説が保坂和志とわかりガックシ。別に町田康の解説が読みたかったわけではないが、保坂和志の解説というのはそそられない。
 変な小説だった。ピンチョンに似ているのかどうかはわからんが、何気なく読み進むといつの間にか迷路の真ん中で迷子になって、さあ大変、という感じ。酩酊しながら、快楽を味わう。町田康曰く《ただの雑音がなぜか壮大なシンフォ二ーに成り変っていくさまを聴く》読書。非常におもしろい。

四十日と四十夜のメルヘン (新潮文庫)

四十日と四十夜のメルヘン (新潮文庫)