不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

細かい事は考えるな


 トランスフォーマー/リベンジを見た。監督・製作総指揮、マイケル・ベイ。出演、シャイア・ラブーフミーガン・フォックス
 前作を見ていないのでついていけるか、ちょこっとだけ心配だったが、冒頭30分でだいたいの内容は飲み込めてノー問題。その冒頭の戦闘シーンからして迫力満点、バンバン爆発、ぐんぐんロボット、みたいな展開で、いきなりこれじゃあ尻つぼみするんじゃないかと思ったが、これでも抑え気味だった事を100分後に知る事になる。最後はケタケタと笑うしかなかった。
 膨大な技術と制作費を思う存分つぎ込んだ超大作の名にふさわしい作品。このレベルを日本はもちろん、どこの国でも作る事はできんだろうなぁと素直に感心した。
 ロボットが滑らかに変形し、銃で撃つだけでなく殴りあったりして、でっかい上に同じような色と形態だからどっちが何なのかがよくわからんが、とにかくド迫力。ロボットにあまり興味を抱かない俺でも、ギュンギュンと動くロボットにときめいた。しかもハスキー、セクシーボイスだったり、どつき漫才したり、小物だったり、愛らしかったり、いちいちその表情が豊かでたまらない。
 こういう作品ならではの大ざっぱな世界観と設定だった。挙げればきりがなく、突っ込むだけ野暮というものだろう。そんな事は彼方に置いておいて、映像の勢いにのまれて見るのが、正しい見方だ。おそらく、製作サイドもそんな気持ちでいたんじゃないかな。お色気や下ネタを挟み、随所にギャグを入れてくるところがまた抜け目なしでよい。
 何が一番愉快って、大の大人が真剣に金をかけてこの映画を作った事だと思う。メッセージとかテーマとかは一切なく(あったのかもしれんが)、変形するロボットが戦う事だけを考える。
「でね、スティーブン。クレーン車とトラックが変形して、合体して、ちょうでっかいロボットになるの!」
「そいつぁすごいよ、マイケル!」
 なんて会話があったかどうかは知らんが、これに近い話し合いはあったんじゃないだろうか。日本の大人が「車とかに変形するロボット」を真剣に考えて、海の向こうアメリカの大人が3億ドルかけて最新技術をつぎ込んで映画化したのである。ガキの衝動そのままで、まー幸せな映画と言える。
 意外だったのは人類の武器が通用しているところ。アメリカ軍大活躍。こういった異種間タッグが組まれると人類は役に立たない事が多いけれど、今回は真の意味で共闘と言え、それは結構レアなケースかもしれない。
 間違いなく『3』があるだろうから、ぜひ見に行こう。だけどDVDで『1』を見るかどうかは、わからん。
 ところで、やっぱり「オプティマス」じゃなくて「コンボイ」の方がよかったなぁ、ファミコンで遊んでいた世代としては。