不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

ワイン飲みまくり


 それでも恋するバルセロナを見た。監督・脚本、ウディ・アレン。出演、ハビエル・バルデムペネロペ・クルススカーレット・ヨハンソンレベッカ・ホール
 前半はステレオタイプな展開で、つまらなくはないがおもしろくもないなと思っていたが、ペネロペ・クルスが出てきてからグッと締まった。俳優陣はみな演技巧者なのだが、今回のペネロペは特にいい。頭の線一本ちぎれた、天才肌のスペイン女性を熱演。特にスペイン語を使っている時が光っていて、魅力的。
 内容は、一口で言えば「ひと夏のアバンチュール」。恋を求め、自分の探しているものが何かを探す女性。理想の男性と結婚するのに、身持ちが固かったのに、一夜が忘れられない女性。お互い好きなのに、うまくいかない女性。その三人と関わり合いになる男性。四角関係だ。正方形ではないけど。
 たぶん、見ていて「わかるわー!」という女性はいるし、「駄目よ、駄目!」と思う女性もいる。そのどっちにも、ムフフと監督は思うだろう。釣れたなぁ、と。では男性はどうだろう。美女に囲まれていいな? うまくいかないもんだ? うーん……そういう意味で、入り込めなかったかもしれん。
 ウディ・アレン特有のシニカルさは散りばめられているが、全体的には薄い。特に俺は「ひと夏のアバンチュール」なんて「勝手にすれば〜」としか思えないので、見終わっても「ふ〜ん」という感想しか出てこなかった。これまでのウディ・アレン作品でも、そういうのはあったのに、何で今作はピンと来なかったのだろう。歳喰ったからか?
 ただ、『レスラー』の次に見たのがこの作品だったのは、よかった気がする、何となく。