不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

地下5層、地上12層

 資料を探しに国会図書館へ行った。約2年振りなのだが、パソコンが導入され、システムがハイテク化されていて右往左往してしまった。
 最近は仕事で図書館へ行く事が多いのだが、図書館は大小関係なくワクワクする所である。そりゃそうだ、そこにある本は当然ながら未読の本ばかりなのである。「俺の知らない世界がこんなにある」という甘美な絶望をいつも味わい、仕事とは関係ない本を借り、帰り道の本屋で買い、帰ってネットでも注文してしまうのだ。
 国会図書館は、入る前にコインロッカーに荷物を入れ(金は戻ってくる)、名前・住所・電話番号を登録し(簡単に嘘つけるが)、ようやく入れる。入っても、通常の図書館のように開架に本がズラリ並んでいるわけでなく、ほとんど申し込んで閉架から持ってきてもらわねばならん。登録したカードを使い、申し込んで持ってきてもらい、複写は別の階に移動し、また紙に書いてお願いしなければならん。いちいち人を介す上にお役所仕事で少しイライラする。いや、今回ハイテク化されて仕事が減ったせいか、2年前より愛想はよくなっていたが。
 こんな無機質な場なので、普通の図書館よりもワクワクはしないし、ビンビンに好奇心が刺激される事もほとんどない。ここは貸すよりも、収集・保存の方が目的の場なので、無機質になるのは仕方ないとは思うけど。
 しかし、考え直してみると、ここには国内の有象無象の書物が集結しているわけである。無機質な建物と空気の下に、「知」がつめこまれている。甘美な絶望どころではない。埋もれて死ねたら本望だ。いや、死ぬのはやだな。
 国会図書館ホームページでこんなのを見つけた。
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/data_operat_03environment.html
 すごいね。一度、書庫を覗いてみたいものだ。