不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

レッスルの王国3回目

 書くの忘れていたけど、新日ドーム見たんだった。
 まずは、中西学vs秋山準。青春プレイバックという煽りはいかがなものでしょうかね。秋山の手の平に転がされている中西、という構図を見せている中西ワールド、となんだか不思議な試合だった。カラ回っているのか、噛み合っているのか。というか、これ2回目の対戦だったのね。覚えてないぞ。とか思ってたら、リストクラッチエクスプロイダーで秋山があっさり勝利。この辺のあっさり具合が中西。一回くらい天下取れないかなぁ。一日天下。
 長州力蝶野正洋カート・アングルケビン・ナッシュvsジャイアント・バーナード飯塚高史石井智宏カール・アンダーソン。えーっと、間違い探し? 長州ダウトだろ、これ。ケビン・ナッシュの姿を見て、思わずスコット・ホールの姿を探す。ここでホーガンと乱入して「nWoだ、エー、オラー!」みたいな展開だと燃えた。有り得ないけど。噂の(?)飯塚がどう動くのかなぁと思ったが、何もなかった。おい。
 中邑真輔後藤洋央紀vs三沢光晴・杉浦貴。三沢の腹の出具合と動けない姿に動揺したり、エルボーの重さとエルボーだけで試合できるのにまた驚く。杉浦のヒットマンっぷりがステキ。本当に巧いなぁ。説得力ある攻めと受け。一人で勝てんじゃねぇか? 
 新日側なんですが、中邑の足腰の弱さがいや。それが野暮さとひ弱さを引き出してんだよ。攻めも受けも。ただ、最後の飛びつき腕ひしぎはいい。腕ひしぎしかないってのが駄目。極めるならカシンくらいになれ。
 後藤なんですが、なんつーか、印象ないなぁ。昨年のG1優勝者なんだっけ。「完勝だ!」とかトチ狂った事言ってんじゃねぇ。二人とも精進が足りん。
 それにしても、このカードで三沢登場は違和感あるな。普通なら杉浦、力皇、森嶋が出るべきだ。やっぱり日テレの件が響いているのだろう。くくう。
 メインはIWGPヘビー級選手権、武藤敬司vs棚橋弘至。おもしろい試合。この二人は噛み合うなぁ。武藤の膝攻め→後半で棚橋がハイフライフローを決めるが膝が痛くてうずくまる、みたいなシーン、最高です。
 いいんだけど、前回のチャンカンを越えられなかったのは残念。贅沢な要求なのだが、同カードである以上、前回の「一手先」を見たいもんなのだ。
 たとえば永田裕志vs飯塚高史というカードは、短い期間で計3回(内2回はG1リーグ内)あったが毎回「一手先」でスリリングだった。しかもこのカードの場合、その先にG1タッグリーグで永田と飯塚が組んだ上に、飯塚は敬礼を絶対やらなかったけど優勝した時にはにかみながらやった、という先まで繋がったのだ。残念ながらその先はなく違う道になり、今や飯塚はアイアンフィンガーなわけだけど。「一手先」どころか「五歩踏み込んだ」のが四天王プロレスで、「予想や想像の上を駆け抜けた」のが三沢vs小橋だ。
 結果は棚橋が奪還。うん、不満はあるけど、納得だ。ただ、次はまた中邑か。そんで後藤に永田に、たまに天山か? マンネリじゃね? 個人的には、外人レスラーの起用を望む。ガラッと変わると思うのだが。まぁさすがにカートやナッシュを使うのは金銭的に無理かもしれんけど。


 久し振りにおもしろい「新日本のドーム」だったと思う。これが日本武道館両国国技館で、ドームはさらにでかい花火といきたいところだが、今は多くは望むまい。
 振り返ってみると、新日以外に全日、NOAH、TNA、CMLLと参加した大会だ。新日だけではできないという事なんだけど、この危機の時代だと、全部がなんとかプロレスを支えようとしているようにも見える(全く裏とかを考えずに、だけど)。
 そして、こういう有象無象をぶち込んだ混沌を引きずる事ができる場は新日だけだと思う。団体として、いい団体とか力があるとかではなく、「場」という意味で。それが、新日が生き残っている秘密なのかな、とちょっと思った。