不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

内田裕也を殺しかけたことがある

 hon-nin(Vol.8)を買う。創刊号は買ったが、以降は立ち読みで済ませていたので久々の購入。
 表紙が叶恭子だからではない。いや、もちろん叶姉妹のインタビューをたっぷり読めるのは楽しみではある(インタビュアーが辛酸なめ子なのはいまいちピンと来ないが)。
 俺の目当ては吉田豪の「hon-nin列伝」だ。ゲストは、樹木希林吉田豪が「コラムの花道」で取材当日の事を話していたのだが、それがやたらめったらおもしろかった。本屋でさわりを読んでみたら、予想以上のスリリングさだったので、すぐさまレジへ行った。
 俺は銀幕上の樹木希林しか知らず、一筋縄ではいかないんだろうと思っていたが、これほどとは。
 劇的な半生はさることながら、その無頼さ、ストイックさ、過激さ。単に毒舌だとか、過激(と思われる無礼)な発言をするのではない。生き方も考え方も、その存在が鋭利な刃物のようでいて、斧のような豪快さがある。いままで読んできた俳優インタビューで、おもしろいものはいくつもあったが、もっともスリリングだと思う。
 惜しいかな、途中で樹木希林がインタビューを“投げた”。語るのがいや、というより、これ以上語ってもおもしろくないと思ったみたい。そんなことはなく、もっともっと語って欲しかったが、「そのレベルじゃないよ」という事か。あの吉田豪が“完敗”したのかもしれん。恐るべし。
 是非ともインタビュー「完全版」を読みたいので、吉田豪、リベンジお願いしますッ!*1
 そういえば、4年前『SWITCH』で「家族」という特集を組み、内田裕也樹木希林本木雅弘内田也哉子と子供たちを表紙にした号がある。彼らが並ぶその一枚を、当時の俺は「迫力と雰囲気ある一家だな」としか思わなかったが、いま思い出すととんでもない写真だ。そしてその写真に「家族」という文字を乗せた『SWITCH』もすごい。あの号、持っていたはずだがどこへ行ったんだろう。姉が持ってるんだっけな?

*1:“完敗”と思っているのは俺だけかもしんないけど。