不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

解いて説いて

 先日のDREAM、途中からだが見た。総合格闘技をテレビで見るのは久方振りだ。
 試合としては秋山vs柴田から。AV男優のような黒パンツ姿の柴田のチョークによる落ちっぷりにちょっと身震い。秋山は、まぁもういいや、俺は。所vs山崎、好試合。青木vハンセン、実はハンセンを応援していたので勝った時はうれしかった。
 結構楽しめたのだが、今回しみじみ思ったのは解説である。高阪剛須藤元気。いつからこの二人がやっているのか知らないが、いやはや、うまい。明解でわかりやすい。
 よい解説とは気の利いたセリフを言うのでも、盛り上げるのでもなく、解いて説明する事である。格闘技は最高レベルに達すると、素人目では何をしかけようとしているのか、何を防いでいるのかわからん。特に寝技になると。そこで解説が必要となる。この二人、特にTKは最高。動いている最中でも画面にペンでチェックポイントを教えてくれるのも、邪魔にならない程度でいい。
 と、これは随分前から言われている事で、ようやくテレビ局が採用しただけか。
 格闘技だと論旨明快、簡潔でいいんだけど、プロレスだと若干のキャラがないとつまらなかったりする。山本小鉄マサ斎藤高山善廣仁志敏久……ん、最後だけなんかアレだけど、その辺のバランスが必要。マサさんは、どう聞いても解説うまくないが。
 話は飛躍するが、俺は何であれ「創造」に対しては解説・評論は必要だと考えているんですが、しかしその対象がとんでもないレベルだった時は「言葉がいらない」という事になってしまうんですよね。
 桜を花びら一枚一枚分析しても桜の美しさの説明にはならないし、水の分子を調べても雪の結晶が何であんなに完璧で美しい姿なのかわからんのだ。
 それは「言葉の限界」なのかな。しかし、それでもなお、言葉でしか伝わらない事があると思うし、言葉を紡ぐ事が何かにつながると信じているのだが。
 飛躍しすぎて、収拾つかなくなった。ドロンします。