不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

 “夜が終わる”を作った男が、明日の曲を作った

 The Birthday『MOTEL RADIO SiXTY SiX』を聴く。俺はチバユウスケに過大な期待を寄せてしまう。だいたい、チバはその期待を軽く飛び越えていたが、ことThe Birthdayに限って言うと、いつも肩透かしだ。カッコいいんだけど、ピンと来ない。ファーストよりもセカンドの方がよかったが、果たしてこのミニアルバムは……1曲ずつ感想を。
 1曲目“カレンダーガール”は開放感のある音とメロディ。平坦な印象も受けるが、聴き続けるとスコーンと抜けていながら、意外とロックン“ロール”―転がっていく感じがしてくる。
 “6つ数えて火をつけろ”の発狂、“ガーベラの足音”の疾走感とかなりいい。
 4曲目の“ラリー”の静けさはちと退屈でありながら、空虚さが出ていた。チバユウスケ得意の名前シリーズ“LUCCA”はルースターズを連想させるポップな曲でキラキラしてんのにどこか淋しげで良曲。“ピスタチオ”はわけがわからん。
 ラストは“SHINE”。『TEARDROP』の最後の曲“KAMINARI TODAY”と対となる曲。その名の通り、輝きに満ちた曲。こういうモードなんだろうなぁ。ちょっと曲自体は退屈だけど、歌詞がいい。
《キレイさ 全てが 輝いてる こんな日には
 争いも黙るだろう きっとそうさ 君もそうだろう
 うすい夜が傾いていく そんな時はいつも思う
 今から来る明日ってやつは たぶんそうさ そうなってるよ
 SHININ' DAY》
 かなり良いミニアルバムだった。どこか一個突き抜けた感がある。このままフルアルバムに突入すれば、おもしろい作品ができるかも。

MOTEL RADIO SiXTY SiX

MOTEL RADIO SiXTY SiX