不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

あっぱれ桃太郎

 「史上最笑の2人会 立川藤志楼高田文夫)vs昔昔亭桃太郎を見に行く。場所は練馬文化センター小ホール。誘われて。600人くらい入るホールは満員。
 まずは前座の春風亭昇々。初めて前座の落語家を見たのだが、俺でもわかる未熟さ。本人はそんなつもりないのだろうが、緊張のせいか間をつめて話してしまう。役も演じきれていない。これまでCDなどで聴いてきた落語のレベルの高さをこんなところで知る。ここから成長していくんだろうなぁ、がんばれッ!
 続いて昔昔亭慎太郎。二つ目で、安定感ばっちり。安心して笑っていられる。
 そして、立川藤志楼の登場。CDで聴いた事はあったが、生の藤志楼落語は初めて。いやはや、凄まじい話術だ。昼間にラジオ生放送を20年間やってきているのは伊達じゃない。枕は漫談なんだけど、噺に入れば落語の世界。マシンガンのように言葉を発しながらも、微妙な間の取り方がうまい。客の心をわしづかみ。演目は春風亭昇太の「力士の春」をアレンジして。笑った。
 中入り後、高田文夫昔昔亭桃太郎トークショー。全然タイプの違う二人が、噛み合うものだ。何のテーマもないフリートークでも、おもしろいものはおもしろい。
 そしてトリはもちろん、昔昔亭桃太郎立川藤志楼と違い、たっぷりと間をとる、とぼけた落語。これがいい味が出ていて、妙に笑える。くだらないシャレや、唐突な話題転換、ぼやきの一言まで抜群におもしろい。こういう味のある芸は、テレビじゃ見られないだろうな。生の高座ならでは。絶妙の間に病みつきになりそう。
 文句なし。笑った。