不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

サムライが散り、頑固者が立っていた

 DREAM2の船木誠勝vs田村潔司戦を見る。まさか田村のガツガツ、ボコボコでの秒殺勝利とは思わなかった。殴っている時もレフェリーにチェックを入れさす田村の心配そうな顔は相変わらずだけど。
 Nakamyuraさんが書いている通り、「勝負所を逃さない力」「一瞬で決めきる力」の差だった。船木の顔つきは、復帰初戦よか引き締まっていたし、動きもかなり良い。正直、前蹴りの鋭さには驚いたほどだ。あれは今後も使えそう。
 それでも、負けた。上記の力の差は、時間の差になるのだろう。船木がいなかった時代を、頑固にこだわりを持ちながら転がり続けた田村。確かにパンクラスで生き続けた船木だけど、その差は明らかだと思う。
 だけど、この試合はそんな事はどうでもいいのだ。煽りからどれくらいの時間があったのか知らないが、あの57秒の空気はなんだろう。試合前までは全く身が入らなかったのに、あの空気を感じ取った瞬間、締め付けられるような俺の気持ち。これはなんなんだろう。Uへの思いだろうか。よくわからない。
 ただ、あの試合は格闘技ではない。間違いなくプロレスである。これが、もっともしっくりくる表現なような気がする。