不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

魂のエレガンス

 ジャン=ドミニック・ボービー『潜水服は蝶の夢を見る読了。映画を見て原作が読みたくなった。
 皮肉やユーモアがたっぷりつまっており、自分に襲い掛かった現実、夢や、愛や、幻想を、感傷に溺れずに書ききっている。正直、本当にこれを瞬きしかできない男が書いたのか、疑ってしまうほど軽やかな文体だ。悲壮感や絶望がどこにもない。しかし、無いからこそ切なさが浮かび上がってくる。
 もう少し文章をブラッシュアップしているといいのに、と思ったが、そうか、ブラッシュアップなんかできないんだよな。“書く”事ができても、読んで推敲するのは無理だったんだ。
 映画のすばらしさも再確認。

潜水服は蝶の夢を見る

潜水服は蝶の夢を見る