シングルだし、ヘビーだし、選手権だしと全然違うから比べようがないっちゃないんだけど、前日の永田vs真壁戦よりもNOAHのジュニアの試合は数段面白い。個々のレベルが高くて、やる気があって、しかも若い。未来を感じた。
だけど、それだけといえばそれだけなのだ。NOAHジュニアが立っている点は、(まだ)点なのである。個人史の世界と言い換えてもいい。
しかし永田と真壁、特に真壁の立っている場所は線の上であり、またプロレス史の世界なのである。例えば金沢が言ったように、真壁の周りには藤田和之や佐々木健介がいるのだ。真壁が10年かけて辿り着いた、その歴史と背景、そして凄まじい情念がこもった試合だったのだ。
先日、三沢が丸藤に勝ったのも、情念の差だ。NOAHの若手(丸藤、KENTAは若手じゃないかもしれんけど)が点の上にいるのも、若手であるが故。それをどういう形で(多分新しい形で)手に入れて、背負って、爆発させていくのか。とても楽しみ。
ちょっと古臭い考え方だったかな。でも、これがプロレスの奥深さだと思う。