不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

オスカーおじさんとスコセッシおじさん

 そんなわけでアカデミーでした。ほぼ町山智浩さんが予想した通りでした(コチラ)。さすがです。
 俺は映像を見ていなかったのだが、何でも作品賞発表時の壇上にはスピルバーグにルーカスにコッポラという、そりゃ奴の名前以外出したらぶち壊しだな、というメンツが揃っていたそうだ。マーティン・スコセッシさんがようやくの戴冠。作品賞と監督賞です。
 まぁスコセッシの監督賞なんて遅すぎるくらいで、遅すぎると日本みたいに死んだ後に表彰という体の悪い事をしなくてはいけないので、この辺で挙げてよかったんじゃないでしょうかね。いや、おめでたいと思ってますよ、スコセッシ好きだし。
 でも、『ディパーテッド』が作品賞はやり過ぎじゃないでしょうかね。リメイク作品だから、というよりもスコセッシ作品としても他の作品と比べても、絶対に傑作ではなく、「そこそこ」と言わざるを得ない作品ですよ。音楽の使い方がよくて、すげぇなとは思いましたけど、それ以前に《何かが決定的に違う》と思うような作品で受賞か……。それでいいのかよ、スコセッシ……と思っていたらid:samurai_kung_fuさんが、すばらしい事を書いていたので引用させていただきます。

スコセッシはオスカーに固執するあまり映画の魔力を捨ててまでもハリウッドに入村する空しさを、その身でもって表現したのだ。今回の受賞は映画「マーティン・スコセッシ」のエンディングだ。


空しく、切なくドラマティックだ。ラストシークエンスはプリオやボールドウィン一家の主催する有機野菜を使ったヘルシーな料理中心のパーティで肉料理を探しながら巨大な俳優たちの間をぬって会場をウロウロしているスコセッシを、窓の外からイーストウッドが肉汁したたるハンバーガーをかじりながら見ているんだ。
ゾンビ、カンフー、ロックンロール ■スコセッシはオスカー受賞で自分自身を映画にした。より)

 授賞式は派手だし、結構好きなので、見たいなぁ。WOWOW入ってねぇよう。そういや、日本での放送の総合司会が木村拓哉だったのはどうでもいいんですが、休養中のジョン・カビラも出ていたのは何故だ。復帰するなら、ラジオも復帰してくれ。もう別所哲也は嫌だ。何がユニバーサル・ラブだ、アホか。