不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

1000円

 舞台研修所に行っている、大学からの友人のアトリエ公演に行く。学生(ではないが)演劇は4、5年振りである。学生演劇は1500円(以上)もする割には内容はお粗末なものが多いので行かなくなってしまったのだ。実は、今回もちょっと不安だった。ハコは40人入れば満員くらいの小ささ。
 ある銀行に、防犯訓練としてニセの銀行強盗が来る。しかし、リアリティに欠けるというので、犯人、支店長、銀行員、客が思い思いの「ストーリー」を展開させていく……。
 劇中で登場人物が勝手な「劇」をする、という展開は良かった。そうすると、「銀行強盗の物語」がどれだけ“ベタ”で“お寒い”展開になったとしても、本気だったら失笑だが、登場人物も観客も前提がわかっているので笑いになる。たとえば、
「××さん、あぶなーい!(バンッ!)ぐふっ……」
 とか、
「警察に取り囲まれちまった……スマン、おまえまで巻き込んで」「アニキィ!」
 とか、
「ドクター! いつまでも2年前のミスを悔やんでいる場合じゃないですよ」
 とか、
「私は、本当はアナタのお母さんなのー!」
 とか、
「命を何だと思ってる!」
 とかも笑えるのだ。爆笑ではないものの、予想以上に面白かった。ただ、それで終わりなのでちょっと物足りなかったかな。ま、75分の芝居なので、これくらいがちょうどよかったかも。
 銀行強盗劇といえば、ジョビジョバの「ジョビジョバ大ピンチ」が面白かったな。ジョビジョバはあれが頂点だった気がする。解散しちゃって、ちょい淋しい。