不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

アンタだれ?

 会社帰りにブックファースト渋谷店に寄る。新刊棚の前に立ち、ぱらぱら読んでいたら、隣から「オススメの本ってあります?」という声が聞こえてきた。そのまま読んでいたのだが、どうも視線を感じるのでふと横を見ると、こちらを向いている女二人組がいるではないか。

女「オススメ、ありますか?」
俺「……は、はぁ?」
女「突然、ごめんなさい。本に詳しそうだったもんで」
俺「詳しそう……別に、詳しくはないですけど……この本は面白かったですよ」
女「あ、これですか。こういうのが好きなんですか?」
俺「その著者が好きなんです」
女「へー。他にもお好きな作家いますか?」
俺「町田康とか」
女「へー、知らない。……この店以外にオススメの本屋ってありますか?」
俺「は? 本屋? HMVの上に青山ブックセンターがありますけど」
女「CD屋の上にあるんですか。へー。本を買って喫茶店とかで読むんですか?」
俺「はぁそういう時もありますね」
女「自宅で読む時は音楽をかけながら?」
俺「場合によりますが」
女「へー。すみませんね、突然。驚きましたか?」
俺「そりゃ、まぁビックリしました」
女「そうですよね。みんな怪訝な顔するんです。でも構わず話すんですけど」
俺「やめた方がいいんじゃないすか」
女「いやー。でも面白い人見つけた」
俺「お、面白い?」
女「はい」
俺「…………」
女「mixiってやってます?」
俺「……やって、ますけど」
女「名前教えてもらっていいですか?」
俺「…………(嘘の名前を教える)」

 最後には自分の携帯番号、メアドが記載された個人の名刺をくれた。もう一人の女は頷いたり、小声で突っ込んだりしていた。彼女の言動を聞いているに、よくある事らしいのだが。何かの勧誘だろうか。その割にはこちらの事を何も聞かなかったが。名刺を渡して信頼させて、こちらからの連絡を待っているのだろうか。
 変な汗かいたわ。