不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

ロケンロール・バンド

 ここ数日、MADONNAと一緒にThe Grooversを久し振りに聴いているわけで、この組み合わせは食い合わせ悪そう。
 “ロックンロール”という言葉はいろんなバンドに使えるけど、“ロケンロール”という言葉はThe Grooversにしか使えないと思う。あと、内田裕也
 岸田繁曰く《The Grooversが日本最強のロックンロールバンドやっちゅうことくらい、みんな知ってるやろ?  藤井一彦が日本最強のギタリストやっちゅうことくらい常識やろ?》というThe Grooversですが、残念ながらあまり知られていない。忌野清志郎佐野元春からも好かれていて、BUMP OF CHICKENGO!GO!7188にも尊敬されているのだが、プロに好まれると大衆には受けにくいのか。どこか垢抜けない音ではある。だからこそいいわけで、いつまでもドロに塗れている感じが最高なわけです。俺は評判の良い新作『MODERN BOOGIE SYNDICATE』より一枚前の『SETZNA』の方が好き。ジャケット等のアートワーク以外は完璧。
 ギターの音がすばらしく、歌詞もいい。物凄く簡単な言葉で簡単な事しか言わない。確か田中宗一郎だと思ったが、作詞とギターをしている藤井一彦とBob Dlylanを比べていた。何で彼らが簡単な言葉で本当の事を言うのかというと、バカだから、と言う。身も蓋もない言い方だったが、妙に納得してしまった。バカだから本当の事しか言わない。簡単な言葉でも、組み合わせによってはステキな歌詞になる。みんな、絶対本当、だと思う。
 心の好きなバンドランキングではベストスリーに入らないし、必ずライブに行くわけでもないし、行っても狂喜はしないんだけど、ずっと聴いている。そんなバンド。


《またしてもこの手の中に 掴みかけたものが消えた
 最後の煙草に そっと火を点ける 
 さよならいつかのスウィーテスト・ペイン もう会うことはないだろう 
 最後の煙草が いま燃え尽きる》(“最後の煙草に火を点ける”)


《車輪は回り始めて 次の場所を手繰り寄せ
 好まざるとも次の季節へ
 行けるだけ遠くまで 目指せ 目指せ
 たどり着けない場所はない 目指せ 目指せ》(“車輪の上”)


《確かなことなど何処にも無いが 誰にも奪われないものはある
 夢や 誇りや 未来や あの夏の日や
 魂や 怒りや そしておまえの微笑みだけは
 遥かなる旅路を 共に行くこのメロディや
 いつかの誓いや そしておまえの微笑みだけは》(“遥かなる”)

SETZNA

SETZNA

MODERN BOOGIE SYNDICATE

MODERN BOOGIE SYNDICATE