読書
『詩の約束』を読んだ流れで四方田犬彦本を何冊か読んでいる、その一冊。世界中の芸術家が遺したレシピ、言及した料理を、その背景を説明しながら再現するという、なかなか大胆な連載をまとめたもの。食材は当然ながら撮影にも力を入れていて、『芸術新潮』…
一昨年末から歌集を何冊か買っていて、時折り開いては数首読んで閉じてそのうちまた開く、といった読み方をしていて、そこからちょっとした理由もあって、詩にも手を出し始めた。だがこれまで詩は散文に引用されている一説などを読んでその強さを感じていた…
小佐野景浩『至高の三冠王者 三沢光晴』(ワニブックス)。三沢の一生を描いた評伝ではなく、1998年5月1日の全日本初のドーム大会の対川田利明戦までしかなく、それはタイトルにある通り三冠王者としての三沢光晴の姿と四天王プロレスを描こうとしたわけであ…
古本屋で出会ったら買おうと思っている本がいくつかある。あまり見かける事はなく、かといって希少本というわけでもなく「日本の古本屋」やAmazonなどで検索するとそれほど高くない値段で見つかるような本。古本屋に行くたびにありそうな棚を見ては、ないか…
先日買った本がサイン本だった。サイン本は何冊か持っているがどれもサイン本だから買ったのではなく、買ったらサイン本だったものばかりだ。自分から本にサインをしてもらったのは記憶にあるだけで三回ほどだ。初めては下北沢に三省堂書店ができて、そこで…
web連載時からおもしろく読んでいたが、こうして一冊になってから改めて読んでみると、これは名著ではないかと思う。ここにあるのは東京の古本屋の普段の姿であり、コロナ禍での個人商店の苦悩と葛藤であり、古本屋の歴史であり、個人の記憶だ。この個人とは…
俺はそこそこ読書好きで、カミさんはめっちゃ読者家で、お互い本の数はそれなりに持っていたが一緒に住んだら欲しい本が重なる事もあるから減るかもねと話していたのだが、趣味が全く違うし、紙の本が好きだし、自分が買う罪悪感を消したいのか相手が買うか…
目当ての店が休みだったので、せっかくだから景気良くしようとランチ焼肉に突撃。食後、映画館へ行き、『孤狼の血 LEVEL2』を見る。年末年始に「仁義」シリーズや『県警対組織暴力』を見てしまっていたのが悪かったか、名作と比較するのもいけないが濃度が違…
Kindle Unlimitedはもうやめようといつも思うのだが、月が変わって新しいラインナップになると読みたいのがいくつか入っているので、そのままだらだらと続けてしまっている、それが相手の狙いなのだろうとはわかっているのだが。今月は白泉社文庫の漫画が結…
本を読まないというか読めない日々が続いていて、それでも気になる本は買っていたので積まれていくばかりだったのだが、最近になってようやく読めるようになったのでちびちびと読んでいる。感想も書いておきたいのだが、どうにもまだその気力は戻ってきてい…
最近、全然本を読んでいない、どうにも活字が頭に入ってこない、行き帰りの電車では音楽を聞くばかりで本を開かない。一時期ガーッと読んでは空白ができるというのはいつもの自分のパターンではあるのだが。最近だとYMOのドキュメント本と佐久間文子『ツボち…
平成生まれの後輩は本はほぼ電子書籍で読むという。「嵩張らないのもありますが、どんな本でもだいたい同じフォーマットなところがいいですね。紙の大きさとか字詰めとかを気にしなくていいから純粋に頭に入ってくるんです」との事で、目から鱗とまでは言わ…
漫画家 三浦建太郎さん死去 54歳 「ベルセルク」などの作品 | おくやみ | NHKニュース 『ベルセルク』の三浦健太郎が急逝した一報は本当に驚いた、五十四歳、あまりに早い。途中までは読んでいたのだが休載が多く遅々とした進行だったので、これはあとからま…
電子書籍はもっぱら漫画ばかりで、活字の本を読む事はほぼない。セールの時に何冊か買ってはいるのだが読まない、どう頑張っても目が滑って頭に入ってこない、慣れなのかもしれないが読むならやっぱり紙がいいと買うか図書館で借りてしまう。ただ電子書籍で…
名前は知っていたし、近いところは通っていたはずなのにその作品にはほとんど通っていない石岡瑛子のノンフィクション、河尻亨一『TIMELESS 石岡瑛子とその時代』(朝日新聞出版)を読むつもりになった理由はよく覚えていないが、東西ジャンルと多岐にわたる…
この年末年始は本を三冊くらいしか読まなかった。昨年最後に読んだのは、養老孟司・伊集院光『世間とズレちゃうのはしょうがない』(PHP研究所)。たぶん対談自体は一、二度しかやっておらず途中で養老さんが飽きちゃった気がするし、妙なところに一行空きが…
今年読んだ漫画の中から、「最高だな」と思ったコマを無断でピックアップ。 よくこういう事をしています。 小犬のこいぬ【電子限定特典付き】作者:うかうか発売日: 2020/12/12メディア: Kindle版 今年一番笑った漫画です。 女の園の星(1)【電子限定特典付…
発売時に店頭で見かけて気になり、その時はパラパラ立ち読んでみたらどこかしっくりこなかったので買わず、しかしその後の書評などで評価が高く、昨日感想を書いた本でも紹介されていたので改めて図書館で借りて読んでみた本が、何がというわけではないがや…
翻訳家の都甲幸治が書いたエッセイとトークショーをおさめた一冊で、その時その場で即興的に書かれたものだが通して読むと何かしら一貫性があった。いろいろな国の小説を読んで、またそれを誰かに紹介する事で、あるいは他ジャンルの人と話す事で他者の存在…
名前を取り戻す事で、その人を受け入れる事で、自分を受け入れる事で前へ行ける、そんな漫画になるとは思わなかった。これにて完結。A子さんの恋人 7巻 (HARTA COMIX)作者:近藤 聡乃発売日: 2020/10/15メディア: Kindle版 池辺葵の新作は、相変わらずのパン…
私は今、何を描こうというあてもなしに、これを書き始めた。こんなふうにして書くのは初めてだ。 右にいま題名を掲げたが、最初に浮かんできたのは、この言葉だった。 メメント・モリ。 原田宗典が覚醒剤と大麻の所持で逮捕されたのは二〇一三年九月で、その…
ずっとだらだら続いてほしかったような、スパっと終わったのが好ましいような、何にせよいつの間にか始まっていつの間にか終わっていた田島列島『水は海に向かって流れる』(講談社)の完結巻である三巻が出たので読んだ。二巻の感想で《やや特殊な人間を描…
韓国の現代小説は一時期何冊か立て続けに読んでいたのだが、ちょっとしたブームになると共に少し冷めてしまって(ブームに対しての反感めいたものがあったわけではなく、そんなものは持っても仕方がない、ブームになると玉石の石の方が増えてしまっていくつ…
コロナ禍の日々を書き記しておこうと作家と編集者は考えたのだろう、いくつかの文芸誌で日記特集が組まれた。単行本としては『仕事本 わたしたちの緊急事態日記』(作品社)と『コロナ禍日記』(タバブックス)が出ていて、コンセプトは同じだが筆者が違い、…
基本的に紙の本が好きで、本屋で並んでいるものを買っている。たまにセールで叩き売られている電子書籍をちまちま買っておいたりするのだがあまり読まない、手が出ない。ただ、漫画だけは別で最近は電子版の方を買う事が増えている、漫画は冊数が多いので部…
十二時間くらい寝た。昨夜は二十二時くらいに寝て、八時くらいに起きられるだろうと思ったら全く起きれず、目覚めたらもう十時だった。寝過ぎた気もするが、起きたら不調から回復していたので必要な睡眠だったらしい。胃痛もなくなった、それどころか肉を喰…
姉とのメールのやり取りの中で筒井康隆の名前が出て、そういえば文庫を持っているけど確かまだ読んでいなかったよなと何となく読み出したが、途中で読んだ事あるなと気づいて、読み進めていくとやっぱり読んだ事ないとなって、それを繰り返して小説の構造と…
「おまえが読みたいっつってた本が届いたから取りに来てええで」というメールが来たので、会社帰りに久々に図書館に寄る。中には入れず、出入り口にカウンターが設置されており、そこで図書館員にカードを渡して照合し予約本をとってきてもらうシステム。前…
読みたい本はあるし読みたい気持ちもあるのだが相反して活字が頭に入らなくて、結構長らく本が読めないでいるのだが、これなら読めるかもなと買って読み始めた新刊本が、確かに一応最後まで読み通せたんだけど全然おもしろくなかった。これでまた読書熱が下…
一昨日読んだと書いた『オールラウンダー廻』は全19巻なのだが何故だか18巻だけ抜けていて、そういうのは他にもあったけど別のところから見つかったりしていたのにこの18巻だけはどこにもない。これを一気読みしたくてわざわざ整理をした面もあったので、勢…