不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

息継ぎを忘れる

 ここ数日、ずっと朝から晩までフルスロットルで仕事をしていて、いやここまでのはなかなかないぞというくらい怒涛の作業で、燃え尽きているのに無理やり火をつけられているような状況。さすがに今日で山を越えたと思いたいが、わからん。書く事もこんな事くらいしかない。何とか一日七時間の睡眠時間だけは確保している、寝なければたぶん倒れる、睡眠大事、睡眠と食事が俺を支えている。

ソースくらいケチケチせずにドバッとかけてくれ

 焼き鳥で塩かタレかと問われればタレである、天ぷらで天つゆか塩かと問われれば天つゆである、寿司も基本的には醤油で食べたい。作り手のオススメがあるならそっちで食べるけど、しかしとりあえずの嗜好としてはそうなのである。タレで悲しくなるのはタレが少ない時だ、薄い塩味よりも侘しさがある。今日、部の連中と上司の奢りでステーキ屋に行ってテリヤキステーキを頼んだら、テリヤキソースが悲しくなるほど少なくて悲しかった、だったらない方がいいよと言いたくなるほど。ここで「ちょっと、どうぞ、ソースを、もっと、ソースを、もっと」と『インヒアレント・ヴァイス』のビックフットばりに言えたらよかったのだが(知らない人は下記の予告を見てくれ)、一人だったらこっそり言えたかもしれないけど団体の中からは言えなかった、主張できない日本人、テリヤキなんぞ頼んでいるのに。監督前作『ザ・マスター』が「全て意味がありそう」なのに、こちらは「全て意味がありそうでなさそう」。それにしてもホアキンのもみあげどうなってんだ。


映画『インヒアレント・ヴァイス』予告編【HD】2015年4月18日公開

七月一九日、常連

 起きたらカミさんはもう仕事で出かけていた。カミさんがいないから猫はそっけなく遠くで寝ていて構ってくれず、出かけるかなぁとシャワーを浴びて、着替えて、バッグを用意して、何故かベッドに横になって、寝て、また起きたら「終わった」とカミさんからメールが来た。いまいる位置から移動するならちょうどよかったので下北沢に行こうと提案、現地で待ち合わせる。昨日の日記にあるように飲食店はどこも苦しいだろうから、いつも行っている下北沢のイタリアンで今日は食べようと行ってみたのだが、店内はなかなかの混み具合(といっても席は減らしているが)。シェフと少し話したら、お客さんはこういう状況だと新しい店よりも馴染みの店に行くようで、常連さんがよく来てくれて、しかもわりとたくさんオーダーしてくれるから、なんやかんやで大丈夫と言っていた、ならよかった。もう二十年近く通っているから俺も常連といえば常連になるのかな、あまり自覚はないが。

 地元に戻り、そういえばいつも買う靴屋がセールをしている事を思い出して行ってみると、店員に「お久しぶりです」と声をかけられた。確か年明けのセールで顔を出して以来か、毎シーズン顔を出してわりと買っていると顔も覚えられる、ここもまた常連か。会社用を一足買う。こういう常連、顔馴染みになる、要は店員に顔を覚えられる事が嫌だという話をたまに見かける。覚えて欲しいとは思わないが、覚えて欲しくないとも思わない、店員と軽いやりとりをするのは嫌いではない、あまり相手が踏み込まなければ。この辺の妙な社交性を俺は持っていて、カミさんに感心される事がある。心がないのでそういうのが得意なだけである。

 家に帰って一息ついたら、気を失うように寝てしまう。起きたら夕飯が用意されていた、ご飯、豚汁、大根サラダ、イカの塩辛、明太子。食後、のんある気分を飲みながら、Amazon prime videoで『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』、ケイゾクシリーズラスト。前半一時間と後半三十分、完全に別れているな。朝倉が人類補完計画みたいな事を言い出して笑ってしまった。公開時に見たが覚えているのはラストシーンだけだった、グダグダのハグがとてもよかった、まぁこれで終わりでいいんじゃないかな。『SPEC』はまたそのうち見る、かも。

七月一八日、ひたすら作業

 午前中から仕事をするかとやる気を出していたら、昨夜メールしたのもあって上司から電話があり、「おい、俺この話聞いてないぞ」と絶対に伝えた件について言われ、最終的には内容も伝えていた事も理解してくれたが、せっかくのやる気は完全になくなってしまった。それでもやらんとなぁと何とかPCの前に座るも、気が載らず進まない。昼飯で自宅ラーメンを喰ってようやく気分がリセットされたので、午後は集中して作業。夕方ひと段落したので、外出したかったのもあり夕飯は外で。「通販はじめました!」というメールが届いた居酒屋でメシ。おいしいのでがんばってもらいたいが、会社近所の中華料理屋の店長に聞いた話では「以前に比べて昼は五割、夜は一割でキツい」との事だった、なんともはや。帰宅し、風呂に入ってからもう少しだけ作業。何とか目途がついたあたりで寝る。

全部最初のガス会社の人が悪い

 いまの家は引っ越した時から給湯器がおかしい、雨が降るとお湯が出なくなるのだ。正確に言うと一瞬水から湯になるんだけど、湯を出し続ける事ができない、少し出したらブーっとかいって諦めてしまう。何度かトライ&エラーを繰り返しているうちに安定して湯が出るようになるのだが、雨や風が強い時は時間がかかりすぎてうんざりする事がある。もちろん引っ越してすぐにガス会社に連絡して見てもらったが、「あー、これは直せないですねー、無理ですねー」とあっさり言われ、古い型なので仕方ないのかなと使い続けていた。うまい具合にやれば湯は出るしなとごまかしながらやってきたのだが、老朽化が進んだ上にこの長梅雨で、雨の時は風呂を諦めるくらいになってきたので、これはもうあかん、何とかしてもらおう、金がかかるなら自費でやろうと、まずは管理会社にその旨を連絡したら「そんな状態になってたの? 早く言ってよー」と無償での修理を快諾してくれて、次にガス会社に改めて聞いてみたら「修理すれば何とかなりますね」と言われ、おい最初の「無理ですね」は何だったんだ、アイツを出せと言いたくなったがまぁ我慢した。そして先日修理をして、わりとガッツリ雨が降っている本日、実力を見せてもらおうかと風呂沸かしボタンを押したらエラーになる事なく無事に沸いた。これまでの時間は何だったのだろう、あの時間はもう二度と戻ってこない、風呂がわかなくてイライラしていたけれどあれもまた楽しい時間だったわけはなくてあんなに無駄な時間はそんなにはない、虚しい時は過ぎ去り温かな湯だけが残った。

根明という漢字はこれでいいのか

 特筆すべき事もなく、何となく思うがままにパカパカと日記を書いていたら、気づいたらものすごく暗く重い内容になってしまったので、慌てて消す、のも勿体無い気がして、これはこれで俺のいまなのだろうなと一応下書きに保存しておいた。暗く重くなったのは忙しいからか、仕事でちょっと嫌な事があったからか、ちょっと嫌な事をずっと考えてしまう自分が嫌なのか、それとも……と再び暗い話になりそうなのでもうやめる。根暗というわけではないが根明でもない。

味のある水は水ではない

 日帰り出張で関東の北へ。打ち合わせ中、先方がどうぞと「いろはす」を出してくれて、有り難しと早速開けて口に入れたらあまりにも甘ったるくて驚き、吐き出しそうになってしまった。改めてラベルを見たら「メロンクリームソーダ味」とある。ぱっと見は水でしかないしそれほど派手に書かれてもいないから全く気づかなかった。「いろはす」のみかん味は飲んだ事があるが、しかし何もメロンクリームソーダ味を作る必要はなかったと思う、当然炭酸ではないからソーダソーダでも気の抜けたソーダであって、そこにアイスクリームにメロンと来れば、甘さ500%で歯が溶けそう。そもそも何故仕事の打ち合わせでこんな微妙なものを。これが大好きでオススメだったのか、別段そんなそぶりは見せなかった。イタズラでこちらの反応を見ようとしたのか、いやそんなわけない、今日が初対面だ。先方も自販機か何かで普通の水だと思って買った、たぶんそのあたりだろう。先方は自分の分は用意していなかったので真相は藪の中。二口くらい飲んであとはバッグに仕舞い、先方と別れて一緒に来ていた上司に言おうとしたら「なぁ、何で水が甘かったんだ?」と聞かれる、ポーカーフェイスだったが驚いていたらしい。北関東の水は甘いんですよ、みたいな冗談でも一つ言いたかったが疲れていて「メロンクリームソーダ味らしいですよ、甘いですねー」と気の抜けた事しか言えなかった。