不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

「家に帰って飯を喰う予定が入っております」と答えたらどんな反応をしただろう

 午後、突然上司に「夜、空いてるか? 会食あるから来てくれ」と言われて、「面倒くさい」と「この状況下で会食やるのかよ」という二つの思いから、つい「うえっ」と呻き声のような返事をしてしまい、苦笑いされてしまった、失礼しました、でも行きたくないです。そう言いながら結局は連れてこられてしまった悲しき労働者。こういう時に咄嗟に「用事があるんですよ」とさらりと嘘がつければいいのだが、なかなかそううまくはいかない。今夜は昨日から仕込んでいるというカミさんの夕飯を喰うという予定があるのだから、あながち嘘というわけでもないはずなのだが。散歩をする、だらだらする、寝て過ごす、も立派な予定だ。

空白

 今日で六月が、そして今年の半分が終わるという、本当か、本当のようだ。ここ数年、時間の進みがやけに遅く感じていたのだが、この半年は早かった、いや、早いというよりも空白あるいはポッカリと穴が開いてしまったような感覚に陥っている。日記を読み返してみるとそれなりに過ごし、思い、考え、行動もしているのだが、とにかくそういう気分である、俺以外の多くの方もそうなのではないか。二〇二〇年の上半期は空白であった、下半期もどうかわからない。だがそれでいいのか、よくはないだろう。奇しくも今日、二日とも行く予定だったThe Yellow Monkeyの東京ドーム公演の正式な中止と払い戻し、そしてドーム二公演の代替という名のリベンジとしてドーム、横浜アリーナ代々木第一体育館、そして日本武道館という倍返しと言わんばかりの四公演が発表された。*1 どういうスタイルでの開催になるか、無観客の可能性もあるだろう、しかしメンバーの、中でも吉井和哉の覚悟と気迫が凄まじく、この空白を空白にしない、絶対にリベンジしてやる、そう言わんばかりで俺もついていくよと思った。ライブに行ける事を、開催できる事を、どういう形であれ再会できる事を祈って、そのためにすべき事をして。


THE YELLOW MONKEY – 未来はみないで (Official Music Video)

ホーホケキョ

 朝、家の近所からホーホケキョとウグイスの鳴き声がよく聞こえてきて、いいものだなとしみじみしているのだが、どうも本物ではなく録音されたものをスピーカーか何かで流しているのではないかという疑惑が我が家で浮上している。ウグイスが鳴くなんて春だけだろうと思ったが調べてみると梅雨、そして初夏も鳴くそうなのでいま鳴くのもある話なのだが、先日は強い雨の中でもいつもと変わらぬ声が聞こえてきた。雨上がりに近くの畑のそばを歩いたらそこでも結構な大きさで聞こえたので、害鳥避けか何かで流しているのかと思ってあたりを見たが確かな事はよくわからない。まだ天然の鳴き声だと思っている時、朝に鳴く際にうまいヤツとへたなヤツと二匹いるなと思っていたら、ヘタな方がカミさんの口笛だった。何してんねん、すっかり騙された、ヘタはヘタでも騙されたのだからそれはそれなりにうまいという事になる気がする。本物のウグイスは近くにいるのだろうか、全て嘘なのか、この世は全て作り物か、作られた世界、上から外から誰かが俺を眺めているのか。Good morning, and in case I don't see ya, good afternoon, good evening, and good night! 挨拶をして、いつか外の世界へ、外ってどこだ。

六月二八日、ない

 家で昼飯(ギョーザ)を喰ったあたりで雨がやんだので、駅前に出る。昨日に引き続きファミレスで作業なのだが、新宿と違って人が少なくてよい。ますます都心に出る事を避けてしまいそう。区切りのいいところまで進めてから退店し、買い物をしながら帰宅。夕飯はカレー。食後もまた仕事。もうちょっと日記にいろいろ書こうと思っていたのだが、どうにも筆が(キータイプが)進まず、もう夏バテか。集中力がない、気力がない、やる気がない、何もない、何もない、何もない。

六月二七日、飲み会

 夜に新宿で予定があったので、午後に街にもう出てしまい、時間まで仕事作業をしようと場所を探して、ファミレスでいいなと入ってみたらそこそこ混んでいた。といっても、店がアルコールを用意し、席も開けて密にならないようにはしているし、窓も開けているから大丈夫だろう。席に座って注文し、作業を進めながらふと出入り口を見たら待っている人が結構いて、そこは二メートルの間合いなんかあけずにぞろぞろと完全に密状態だった。なかなか完璧に対応するというのは難しいものだな。二時間ほど過ごしてから店を出て、ぶらぶらそのへんを散歩してから居酒屋へ、半分仕事半分私用の飲み会だ。二十二時まで飲み屋で過ごすという事が久し振りな気がするがどうだろう。帰ったら二十三時過ぎで、こういう会は楽しい時間になる事は多いけれど(今日も楽しかった)、結構疲れるんだなと改めて思う。

BTTFの思い出

 金曜ロードショーが『バック・トゥ・ザ ・フューチャー』のシリーズ三部作を三週続けて放送しているそうで、映画好きの多いTwitterのTLはその時間になると賑やかになっている。ご多分に漏れず俺もこのシリーズは好きなのだが、最後に見たのはいつだろう忘れてしまったけれど、最初に見たのは覚えている。Part 2の公開時のはずだ。その時、1を見たかどうかは覚えていない。アニメや特撮もの以外で初めての映画鑑賞だったはずで、隣に座った母が字幕の読めない漢字を教えてくれたり、意味がわからないところを解説してくれたりした。いま思えば周りの客に迷惑な事をしていたわけだが、俺はそうやって字幕と映画に慣れ親しんでいった。

 いま調べてみたら1は1985年、2は89年で3は90年。9歳の時にタイムリープものを正確に理解するのは難しかった。タイムリープをしない3は純粋な活劇として楽しんだと思う。今年は完結してから30年。劇中でドクはマーティに「30年後にまた会おうな!」と言い、マーティは「待ってるよ……ドク」と答えた。実際の彼らも30年経った今でも生きている。いま調べた事で気づいたのだが、3が公開されて映画館に連れて行ってくれた母の当時の年齢は、いまの俺の年齢だ。

 もうすぐ母の命日だった、今年も暑くなりそうだ。

発見

 夏用寝巻きの長ズボンが破れたりなんだりして減ってしまって足りなくなり、ハーフパンツにするにはまだ早いのでどうしたものかと悩んでいたが、ある日風呂に入っている時に「長袖長ズボン寝巻きの下だけ使えばええんや! そんなに生地厚くないし、これで解決だな!」と閃いて、危うくユリイカと叫ぶんじゃないかという勢いで一人で喜んでいた。風呂から出るや画期的な事を発見したんだと言わんばかりにカミさんに熱く説明したら、「それはいいね」と淡白な反応だったもので、あれー? と今度は一人で小首を傾げていたが、冷静になると別にそこまでの事じゃないとようやく気づいた。俺が発見する事なんてこんなレベルばかりよ。