不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

十年遅い男

 いつも十年遅い、行動も思考も決断も、具体的に何がとは言いにくいのだけれど、十七歳で悩みそうな事を二十七歳で悩むとか、二十三歳で気付きそうな事を三十三歳で気づくとか、二十八歳で考えるべき事を三十八歳で考えるとか、そういう十年の遅さ。小学生の頃に先生から「周りよりもいろいろと大人びている」などと言われて得意になった、かどうかは覚えていないけど、まぁたぶん悪い気はしなかったわけだが、気づいたら大人になりきれずに十年遅れて生きている。十年前にやっておけば……という後悔みたいなものはあまりないのだけれど、時折自分の鈍くささにガッカリ、脱力する事はある。先日、いろいろ考え事をしていく中で、俺はこれを勉強すべきではないか、いや違う、俺はこれを勉強したいのだな、と思い至って、これもまた十年遅いと思った。十年前だったらもっと、とつい頭をよぎる、だからといって十年前に気づいたりわかったりできなかったのだから仕方がない。十年遅いのではなく十年かかったのだと思った方がいいのかもしれない。詭弁か。詭弁でもいいか。次の十年をかけて俺はどこにたどり着けるだろう、いまはどの十年の中にいるのだろう、と考えた方が前向きでいい、これもまた気づいたのが十年遅い気がしないでもないが。いま学びたいのなら学んでいこうと思った。