不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

レス

 イヤホンの話の続きだが、言葉にちょっとでも注目した事があればこう思った経験がある人は多いだろうけれど「ワイヤレス」というのは不思議な言葉で、ワイヤレスイヤホンとは言うけれどワイヤイヤホンとは言わない。イヤホンにワイヤがあるのは当然であり、しかしそのあって当然のものがなくなった=レスしたからワイヤレスになる。本来言葉、特に名前はそこに有るから名付けられるはずなのだが、ワイヤレスの場合は「有るものが無いものがある」ために生まれた言葉なのだ。

 ワイヤレスを日本語にすると「無線」になるのだが、これもまたおもしろくて、何がといえば「線が無い」から「無線」になるけれど、では有る場合はワイヤと同じく「線」、たとえば無線イヤホンに対して線イヤホンになるかというと、それはならなくて「有線」になる。あって当然の線がないから無線と名付けられたのだが、無線が生まれた事でそれまでそこに存在していたのにそうは言われていなかった「有線」という言葉が作られたのだ。調べていないので違うかもしれない、検索したらわかりそうだがしない、物の順序として考えていくとそうなるはずである。

 余談が続いてしまって、というより余談をだらだら書くのが楽しくなってしまって、これではいかんとここでようやくイヤホンの感想に入ろうと思っていたが、これまでは今月の修羅場作業の待ち時間中にちびちび書いていて、その作業が終わったところでまた今度とまたもや余談で終わらせてしまうつもりだったのだが、どうやら終電までに終わりそうにない、始発までには終わりそう、今年は徹夜なしだと高らかに宣言した上司の決意は空しく散っていったわけで、やっぱりまた今度。