不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

《転んだらそのまま胸を張れ》

 エレファントカシマシの新曲“EASY GO”がSpotifyで配信されたので、早速聞いた。「今度のエレカシの新曲はすごい」とはライブレポートなどで読んでいて、テレビドラマ「宮本から君へ」バージョンをYoutubeで初めて聞いた時も確かにこれはすごそうだと期待していたのだが、ようやく最初から最後まで一曲通して聞いてみたら、すごいというか、もう名曲レベルで、気づいたら一日ずっと流していた。
 アルバムの前作『RAINBOW』、うっかり感想を書くのを忘れてしまっているが、この表題曲の延長線上である。「ヒーロー、それは俺さ」という宣言のような歌詞で、歌い上げるのではなく、暴れまわる方の宮本浩次の声量を存分に発揮させた、息継ぎなしで前のめり、最近ではもっともアグレッシブかつ若々しい曲だった。

 新曲はそれをさらに進めている。まず歌詞がよくて、特に《悲しみけむる町の中 孤独にさいなまれしこのハートに/愛と喜びの夢を咲かせるぜ/偶然とノリと思いつきでさあ飛び出せ/そうLet’s go/Easy Easy/疲れたらそのまま寝ちまえばいい/さあ心に問え/俺の道長いトンネル抜けたら光射す場所》は、もう名文句。
 バンド30周年の50過ぎのオッサンが、これまで自身が鳴らしてきたラウドな曲に負けない強いレベルの楽曲を鳴らす事のすごさ。これまで何度も危機を迎えては乗り越え、自身の病気すらも乗り越え、大ベテランとして仁王立ちするかと思いきや、そこから再び全速力で何度目かのピークへ走りだした。最高じゃないですか。
 また一曲しか聞いていないけど、アルバムには期待するしかない。いや、アルバムもこの一曲だけでいい気がする。それは言いすぎか。アルバムも楽しみだが、それ以上にライブで聞きたい、一緒に熱唱したい、きっと燃える、燃え尽きたい。