不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

エノケソと口ッパ

 上司に「今夜空いてる?」と聞かれ、すわ急な仕事かと身構えたが、観劇チケットが一枚甘かったからどうだという誘いだった。それはそれは有り難い。とはいえ、疲れを引きずっているので集中力があまりなかったけど。
 見にいったのは三谷幸喜作・演出の『エノケソ一代記』。「えのけん」ではなく「えのけそ」。榎本健一を愛しすぎて、榎本健一になりたくて、だけどなれずに、でもなりきっている男の一代記。そんな滑稽な男を演じたのは市川猿之助。ちなみに古川ロッパも出てくるんだけど、三谷幸喜が好演しております。
 見終わってみれば、これは「エノケンを愛した男を愛した女」の話だった。その女性を吉田羊が演じたわけだが、彼女の演技は『真田丸』くらいしか知らなかったが、演劇出身だけあって映像よりも舞台映えする俳優だったな。猿之助は悪くないんだけど、ちょっとこなれていないというか、役に振り回されている感があったかなと。
 久方振りの観劇。最近はいつも上司のおこぼれで見に行っている。たまには自分で探して見に行くかなぁ。野田秀樹の作品もずいぶんご無沙汰しているし。