不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

休日派青空骨董市にも行ったんだっけ日記

 昼飯にチキンタツタを、と思ったら終了していた。おう、しっと。会社に行き、黙々仕事。予定通り進めて、さっさと出る。立ち食い寿司で秋刀魚や鯖を堪能。頭痛がするので薬飲む。何年かぶりにアイロンをかけてみると、楽しいわ、しわがのびるわでいい事づくめ。というか、何でしないんだよ俺。生活能力をもっと上げよう。

エレカシ作品感想「愛も夢も人も求めるけれど」

 前作でエレファントカシマシはバブル状態だった。その後も同じように活動を続けていたが、やっぱりバブルは弾けるもの。だんだん心にずれが生じ始めていった。正直、この辺の事はインタビューなど全然読んでいないので宮本浩次はじめメンバーの心の変化はよく知らない。だけど、間違いなく変化があった事は、『愛と夢』を聴くとよくわかる。あれほど力強かった楽曲が、このアルバムでは突如気だるく、ブルージィとなっている。
 愛と夢、だ。仮に、現時点のエレカシが『愛と夢』というタイトルのアルバムを出したらどうだろう。たぶん「お、ずいぶん直球だねぇ」と素直に受け止める事ができたと思う。そう思わせるくらいの力が現在のエレカシにはあるからだ。
 でも、この頃は違った。セールス順調で活動がピークだったはずなのに、何故か言葉が浮いて聴こえてしまう。ところが、実際に聴いてから再度このタイトルを考えると、浮つき方が哀愁漂うものに変わっている。
 ミドルテンポでギターを主軸にした、メロディアスな曲ばかり。打ち込みドラムも使用され、新境地開拓ではあるが、そんな事は感じさせないほどダークブルーに染まっている。静かで、切なく、ボーカルも抑えぎみで、しっかりと聴き手に言葉を届けようとしている。悪くない、むしろいい曲ばかり。だけど、アルバムを通してみると、つまらない。
 実は、俺がエレファントカシマシにはまったのは、先行シングル“ヒトコイシクテ、アイヲモトメテ”を聴いてからだ(知ったのはもっと前)。出だしのギター音から、けだるいサビまで、初めて聴くカッコよさで、一発でやられた。

 この曲の《町を彷徨う男》は宮本浩次自身だ。人が恋しかったのも、愛を求めたのも、宮本なのだ。しかし曲を聴けばわかるが、結局、曲の中で人も愛も手に入れずに終わっている。
 恋して、求めて、彷徨って、愛と夢を歌っても、手に入らない一人の男。
 ずっと突っ走ってきたけれど、立ち止まってみれば、深夜の町の中。あれほど思い焦がれて、手にしたはずのものがするりと消えていき、自分の手元には何も無い。
 それがこのアルバム当時のエレファントカシマシだったのだ。彷徨い歩き、さて、どこへ行くのやら、と思ったら、まーとんでもない所へ走り出しやがった。

愛と夢

愛と夢